身の回りの女性会計士を見ていると、監査法人に勤めていた人が転職等のキャリアチェンジを考えるのは、大体が以下のような場合です。
①監査に飽きた
入社して数年経ち、何回か期中監査や四半期レビュー・期末監査を経験すると、だんだん「監査に飽きてきた…」という声を聞くようになります。もちろん、同じクライアントであっても毎年決算が同じ訳ではないですし、M&Aがあったり、減損の恐れなど何かしらの問題が生じたりと、個別に検討が必要な事項があり、勉強になるとは思うのですが、基本的な流れ自体は変わりません。特に、一回昇進して、ある程度の規模のクライアントのインチャージを担当した後は、他の仕事がしたいと転職する人が多いように思います。
なお、監査法人に入所した時点で、一度監査を経験はしたいけれど、そもそも数年で転職するつもりという人もいます。非常に優秀で、残ったら昇進が速いだろうな、という、上からの期待が高い人にも多いです。戦略系コンサルに行く人もいます。なお、コンサルに行きたい場合は、早く監査法人は辞める方がいい、と、とある先輩は言っていました。監査においては、どちらかというと保守的な対応になることが多いと思いますが、コンサルは、できるかどうかわからなくても「できます」と言ってから方法を考えるような攻めのスタンスが求められるよう。監査のような保守的な考え方や態度が染みついてしまうと難しいようです。
②身体を壊した、鬱になった
女性会計士が監査法人を辞め転職するパターンとして、比較的多いのがこのケースです。繁忙期に身体を壊した、体調が悪いと思ったら鬱と診断された、またはこのままでは激務に耐えかねていずれ身体を壊すと思った、という話をよく聞きます。往査中に倒れた人もいる一方で、朝ベッドから起き上がれなくなり、会社に行けなくなる場合も。こんな状況になったら、さすがに早々に逃げ出すのが正解でしょう。休職し、いったん復帰した後に退職というケースもちらほら。もう無理、と判断した時点で、激務の間を縫って転職活動をするケースが大半ですが、知り合いには「もうやってられない!」と先に退職届を叩きつけ、退職後に改めて転職活動をしたという人も。
今まででこのようなケースが一番多かった(繁忙期が激忙だった)と思われる時期は、リストラで大量退職者を出した後に、監査法人に残った人に皺寄せがきた時期です。みんなひいひい言いながら仕事をしていたように思います。監査法人は、会計の専門家であるはずなのに、会社には会計監査人の立場から偉そうなことを言いながら、なぜ大規模な採用と大規模なリストラを繰り返すのだろう(経営的に不合理に思われる)と、採用と解雇の大波が来る度に仲間うちで話していました。また繰り返されるのでしょうか…。
③結婚、出産、子供の受験等のプライベートの変化
こちらもよく聞くケースです。女性会計士の場合、寿退社もあれば、妊娠中に体調が思わしくなくて退職を選んだり、出産後、育休から復帰前にそのまま退職したりする場合も聞きます。小1の壁で退職するケースや、子供の受験を優先するために辞めた人もいました。独身だとバリバリと働ける環境であっても、結婚して家庭を持つと、プライオリティを家庭に移したいと思う人がいるのも頷けます。
なお、余談ですが、女性会計士が結婚する場合、相手も会計士のことが身近では割と多いです。同期や、同じ監査チームの先輩や後輩と結婚した人が多く、よく隠し通せていたなと後で驚くことも。そのような場合はたいてい同じ部署内での結婚ですが、その場合、結婚後にいずれか一方が他部署に異動するのが一般的です。