当然のことですが、監査の前提には独立性があります。そのため、監査法人に勤める会計士が株式投資をする場合、独立性に抵触しない範囲でしなければなりません。監査先はもちろんのこと、監査に直接関与していなくても、監査法人のクライアントへの投資は禁止されているはずです。親会社が海外グループファームのクライアントであっても投資が禁止されているなど、細かなルールが設けられていると思います。
ただ、監査法人でも、意外と投資をしている人が多いのだなというのが印象です。上司から後輩まで含め、株式投資以外のFXやビットコインへの投資をしている人もいれば、株式投資にかなり熱を上げている人もいました。同僚の中には、含み損が数百万円という人も。あまりに冒険をし過ぎるのはいかがなものかと思いますが、老後資金2千万円問題も注目を浴びる中、投資リテラシーも生き抜く上で重要なスキルだと感じます。女性は男性と比べて、資産運用にはどちらかというと消極的なようですが、女性会計士のように一定の知識があれば、資産運用は経済的不安の解消の一助になるのではないでしょうか。今後のキャリアプランを考える上でも、収入の道を給料のみに頼り、稼いだお金を銀行に預けるだけでなく、働くだけでなく資産形成を並行していくことで、より選択の幅が広がるのではないでしょうか。金銭的な余裕度がどのくらいあるかによっても、どの程度の給料を得たいかを含む理想のキャリアは異なってくるものと思います。
例えば、女性会計士かつ著名人としてご活躍されている勝間和代さんの「お金は銀行に預けるな」では、ノーロードのインデックスファンドのドルコスト平均法による投資が勧められています。
また、投資をこれから始めるなら、ウォーレン・バフェット氏の師であるベンジャミン・グレアム氏の「賢明なる投資家」や、バートン・マルキール氏の「ウォール街のランダム・ウォーカー」を読んでおくとよいのではないかと思います。
なぜこのような話を今書いたのかというと、株式相場が暴落し、リーマン・ショック以来の、一生に数回しか出会わないような株の大バーゲンセール、絶好の仕込み時が来ていると思うからです。長い目で資産形成を考えるのであれば、参入時期としては絶妙でしょう。もちろん、底がどこになるかはわかりませんが、余裕資金があれば、将来的なキャリアプランと並行して、資産形成についても考えるのに適した時期だと思います。