女性活躍推進の流れもあり、女性会計士が監査法人での昇進を望むなら追い風の状況です。特に女性管理職の割合増加については経営層が意識しているところでもあります。女性会計士同士の情報交換やコミュニケーションの機会も設けられているため、積極的に参加して女性管理職から意見やアドバイスをもらうことも可能になっています。
スタッフやシニアとして働く場合と、管理職として働く場合と、どちらが女性会計士にとってより働きやすいかは一概には言えませんが、「自分で管理できる仕事の幅が広がり、より働きやすくなった」との声も聞きます。注意点としては、マネジャーに昇進したての時には、監査報酬が低くあまり監査時間の取れない(とはいっても一通りの業務を終わらせるには時間のかかる)小規模クライアントを多く担当する可能性があることかと思います。メンバーが十分に確保できない中、フォローを自分がしなければならない場面もあることでしょう。また、家庭や子育てとの両立を図る場合、うまく周囲を巻き込んで協力を得られる体制を作ることが望ましいです。
もし先々にパートナーまで昇進することを見据える場合、周囲を見ていて概ね必要だと思うことは、個人の能力に加え、「海外勤務の経験があるか」、「大規模クライアントを担当しているか」です。パートナーまで昇進する場合、大半が海外駐在を経験しています。特に人気の高いアメリカやヨーロッパでの勤務を経た人は、昇進スピードの速い場合を見掛けます。ある程度の英語能力は早くから身に付けておいた方がよいでしょう。必ずしも海外経験がなくてもパートナーに昇進した人もいますが、そもそも英語はネイティブ並みに話せたり、専門知識が突出していたりするなど、周囲から見ても飛び抜けた才能の持ち主です。また、監査法人にとって重要な大規模クライアントを担当していないと、なかなか上り詰めることは難しいように思われます。大規模クライアントの管理職も、限られた席の奪い合いなので、難しいと悟ったら社外の可能性に目を向けるのも一案かもしれません。